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キャビア il Caviale
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キャビアを生み出すチョウザメとは


チョウザメはシーラカンスなどと同じく3億年近く前から殆ど外姿を変えずに存在してきた魚です。

軟骨魚類(鮫など)とも硬骨魚類(鯉など)とも進化を異にしており、
体表の硬鱗が蝶のような形をしていること、
見た目が鮫に似ていることから「チョウザメ」と呼ばれるようになりました。

はっきりとした寿命はまだ未確認ですが、平均的に50〜60年、最長100年程度と言われています。

[特徴]
1. 硬い骨鱗。
2. 6対の鰓孔が存在しない。
3. うきぶくろがある。
4. 硬骨魚類と同じ腎臓があるため肉がアンモニア臭くない。
5. 体が硬く柔軟性に欠ける。
6. 体表の皮膚が剥き出しで、その上を粘液が被っている。

古代種と呼ばれ、獰猛でもなく愛くるしいお魚です。

キャビア 豆知識


世界三大珍味のひとつ「キャビア」。
ロシアの規制では下記の3種のチョウザメ

「ベルーガ(Beluga)」
「オシェトラ(Ossetra)」
「ゼブルーガ(Sevruga)」

の魚卵のみがキャビアとして認められます。

それに対して日本やアメリカ、ヨーロッパなどでは
魚種を明記しておけば「キャビア」と称することができ、
「アブルーガ」などといったチョウザメではない魚の卵や、
「ヘラチョウザメ」科のキャビアもキャビアとして市場に出回っております。

チョウザメの種類によりキャビアは価格差がありますが、
一般的には味よりも希少性によって価格相場が決まります。
(キャビア類似品は異なります。)
味わいについてはチョウザメによって異なり、
総じてまったりと舌に広がるコクのある味わいを持ちます。

日本向けの出荷については、ヨーロッパ向けと異なり、
ホウ酸の添加が禁止されている為、塩漬けの技術が大きな差異を生みます。
一人前の熟練工(ロシアでは"ikrjanschik"と呼ばれています。)になるには
最低でも10年から15年はの見習期間が必要とされます。

また、衛生管理された養殖場で塩漬けを行なう場合は、
河川に設置されているキャビア加工場などで行なうときよりも低塩分で塩漬けを行なうことができます。

衛生管理が万全でない加工場で塩漬けする場合には、
殺菌等を目的として1〜2%程度多い塩分濃度にする必要があり、
魚卵の旨みを味わうに際して塩気が邪魔になることもあります。

総じて水揚げからキャビア採取、塩漬けまでの時間は養殖場の方が短時間で
行なうことができるため生臭みのない日本人好みの味わいを持ちます。

世界で最も有名な産地であるカスピ海産を始めとして、
野生種の激減は問題視されており、養殖チョウザメの研究開発がアメリカを始めとした
各国で行なわれております。

主な成分は、
たんぱく質 30%
脂肪 15%
(うちコレステロール25%、レシチン75%)
ミネラル 3%
水分 52%

10gのフレッシュ・キャビアは250カロリー。ビタミンが多く消化も良いと言われております。

世界の主なキャビア


キャビアの分類表は→ こちら

ベルーガ
【英:Beluga 和:オオチョウザメ 学:Huso Huso】
キャビアが採取できるチョウザメでは最も大型種になり、唯一の肉食性でもあります。
平均体長は300〜400cm、体重は1tを超え、体重の15〜30%(約300kg)のキャビアが採取されます。
魚卵は大粒で色は薄灰色から暗灰色であり、色が薄いものほど良いと言われます。表皮が薄く、
マイルドな味わいです。雌が成熟し、卵を産めるようになるまで20年程度の時間がかかります。
ワシントン条約で保護されており、年間で100頭しか漁獲できないため、
最も高価なキャビアでもあります。
また、高価であるがゆえに密漁者が絶えず、
生息数が激減したため現在では取引禁止条例が施行されております。

オシェトラ
【英:Ossetra 和:ロシアチョウザメ 学:Acipenser gueldenstaedi】
雑食性のチョウザメであり、藻類や小さい魚、貝類などを餌として丸く尖った
鼻の下から口先を伸ばして餌を吸い上げます。
最大でも体長約180cm、体重200kgぐらいまでしか成長せず、
平均で体長120cm、体重30〜60kg程度が一般的です。
雌が卵を産むようになるには12〜15年程度の時間を要し、
寿命は最長で100歳くらいまで生きるようです。

粒はベルーガよりも若干小さく、色は黄金色から暗灰色。
ベルーガよりもコクがあり、ヘーゼルナッツのようなコクのある味わいが特徴的です。
相場価格はベルーガよりも安価になりますが、一般的にはセブルーガよりも高価になります。

またオシェトラのキャビアの中でも別格に分類されるものにインペリアルがあり、
80年以上生きたオシェトラしか産むことのできない黄金色の大粒なキャビアで、
香りも風味も最高のものとされています。
かつてはイランの皇帝しか食することができなかった大変貴重なキャビアです。

セブルーガ
【英:Sevruga、Stellate Sturgeon 和:ホシチョウザメ 学:Acipenser stellatus】
平均身長100〜140cm、体重は8〜25kgとチョウザメの中では比較的小型で、棲息数も多く存在して
います。頭が大きく、尖った口先が上に反り返っている一風変わった外見をしております。
1.5〜3.5kgのキャビアが採取され、粒は小さく色は薄灰色から黒です。
味はベルーガの風味に似ており、マイルドな味わいになります。
雌が卵を産めるようになるのは8〜9年程度です。

バエリ
【英:Baeri 和:シベリアチョウザメ 学:Acipenser baerii】
アムール川(黒龍江)流域を原産とし、アメリカ人技術者の指導によって商品化されました。
ヨーロッパ中心に養殖品種として注目されるキャビアです。
掛け合わせによる短期間での魚卵収穫が可能である事がメリットとして挙げられますが、
養殖の配合が濃くなると不良卵が発生しやすくなるリスクがあります。
ヨーロッパでは現在、バエリを中心にオシェトラ種やナカーリ種との掛け合わせでの品種改良を
行っております。

ナカーリ
【英:Naccari 和:アドリアチョウザメ 学:Acipenser naccari】
アドリア海域を原産とする海のチョウザメ。
ワシントン条約施行後に、養殖用として飼育され始めた新種のチョウザメです。
淡水でも生育が可能となりますが、水槽内の藻を食した場合、魚卵に香りが残りやすい
デリケートな品種である為、水流のある養殖場にて生産されます。
弊社では、このナカーリ品種とバエリ品種の掛け合わせにて、「ペルルーガ」キャビアを
生み出しております。

ケルーガ
【英:Keluga 和:シベリアオオチョウザメ 学:Huso dauricus】
アムール川(黒龍江)流域に生息しており、アメリカ人技術者の指導によって商品化されました。
ベルーガに近い品種であるため、絶滅が危惧されるベルーガ種の代品としても注目されるキャビアですが、
日本での流通はほとんど見られません。
養殖も行なっておりますが、アムール川への化学物質流出などの大きな問題も抱えております。

ホワイト スタージョン
【英:White Sturgeon 和:シロチョウザメ 学:Acipenser Transmontanus】
身肉が白いことより「シロチョウザメ」の名で知られる種であり、
養殖のできるチョウザメとしてアメリカ、イタリア、中国などで養殖されております。
寿命が100年近くあり、体重は400kg以上、
体長は最大600cmにも達する個体も野性種では存在しております。

18%以上の高いタンパク質を含みますが、脂質は3%にも満たない低脂質であるため、
食用に適したチョウザメのひとつに数えられます。
アメリカでは100年程前は大衆食として安価で取り引きされており、
生産量も当時はロシアを凌いで世界トップとされてましたが、
アメリカ人による乱獲によってアメリカ大陸の純粋な野生種は
ほぼ絶滅にまで追いやられることになりました。
以降は、養殖の研究開発に注力し、現在では世界の国々でその技術を利用して
養殖が行なわれております。
養殖場以外でもカナダ、アメリカの太平洋沿岸とそれに連なる河川に広く分布し、
体色は黒灰色で、成長して20cmを超えると体側鱗が白く変色してきます。
(幼魚はほとんど黒色ですが、成長するにつれて白からベージュがかった色になってきます。)
産卵は春頃に行われ、カナダでは秋から遡上開始すると言われます。

個体として成熟するのは天然で、おおよそ12歳15kg程度であり、
養殖では8歳20〜30kg程度になります。
チョウザメの養殖は食肉用(約10〜12kg程度)としては約5年間程で、
キャビア採取(約35〜60kg程度)には11年間以上の歳月を要するため困難とされてきました。
しかし野生種のチョウザメが減少して現状を打開するためにも、キャビアの安定供給を目指し、
日々研究されてきております。

※ベルーガ、オシェトラなどのチョウザメ種も養殖可能であり、
実際に繁殖までたどり着いた例はありますが、天然品に替わる需要に耐えうる供給が可能な種として
シロチョウザメが現在では主流とされております。

シップ スタージョン
【英:Ship Sturgeon 学:Acipenser nudiventris】
地中海、黒海などに生息していた体長平均200cm前後の中型種になります。
(卵のサイズはベルーガ とオシェトラの中間)キャビア排卵魚としてイランが放流しており、
現在はカスピ海産が主な産地となっております。

スターレット
【英:Sterlet 和:コチョウザメ 学:Acipenser ruthenus】
ベルーガとは対照的な小型のチョウザメであり、キャビアも僅かな採取量しかできない品種です。
しかし、養殖用にベルーガと交配させた「べステル・スタージョン(Bester)」という交雑品種を
日本を含む世界各地で研究開発しております。

パドルフィッシュ
【英:Paddlefish 和:ヘラチョウザメ 学:Polyodon spathulata】
かつてはアメリカのモンタナ、ケンタッキー、ミズーリ州などの河川に分布していた、
ヘラチョウザメ科のチョウザメです。
(上記のチョウザメとは科が異なります。ヒラメとカレイ同様の差があるため、
 食すエサや水質が異なる為、魚卵にも味の差が生じると言われております。)
現在はミシシッピー川流域で養殖が行なわれております。

※上記以外にもキャビアが採取できるチョウザメは多数存在しております。

〜 世界のキャビア類似品、代替品 〜

ランプフィッシュ【英:Lumpfish 和:ダンゴウオ】
キャビアに類似しており、世界中でキャビアの代替品として流通しております。
デンマークが主な産地であることから「デニッシュ・キャビア」と呼ばれることもあります。

アブルーガ【英:Avruga、Herring 和:ニシン】
チョウザメ保護を掲げたキャビアの代替品であり、スペインが有名な産地になります。

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